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Debian on IBM ThinkPad365X 第3版 1998.02.11 更新 |
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ひょんな事から傷物のIBM ThinkPad365X(以下TP365Xと省す)を入手したので、これをホームサーバーにするためにDebian(Linux)をインストールすることにしました。別にデスクトップでも構わないのですが、ノートブックだと消費電力は小さいし蓋を閉めるだけでスリープ状態に持っていく事が出来るし、しかもファン等が無いので静かなのが魅力ですね。という事で、このページでは初心者がDebianを入れてサーバーにするにはどんなミスを犯し、どのように解決していったかを克明に掲載してみたいと思う。本ページによって一人でも役に立てば幸いです。
なお、ここに記載されている事が絶対に正しいとは言いきれないので、この通りに行ったのにうまく動かないとかxxがおかしくなってしまったか言われても私は責任を負えませんのであしからず。あくまで個人の責任によって作業をお願い致します。
Debian君、君に決めた!
現在動作しているPC-UNIXには市販のUNIX系とFREEのUNIX系があり、市販のものではSolarisなどが、FREEのものではLinux系とBSD系があります。私は裕福ではないのでもちろんFREEのものを選択したのですが、その中でなぜLinuxを選んだのか?というとLinuxの方がMacとWindowsの両方のサーバとして運用する場合に便利というのが一番の理由でした。もちろん、BSD系でもMac/Windows95のサーバとして利用する事は可能なのですが、Linuxの場合カーネルにその機能が既に組み込まれているとどこかで見かけたので、それだけでLinuxにしました。
そして、Linuxの中でも今まさに旬なのがバージョンアップも容易に出来るDebianではないか?という事でDebian に決めました。
ハード構成
本実験において使用するハード機器は以下の通りです。
- IBM ThinkPad365X(2625-2J9)
- Pentium 133MHz
- Memory EDO 8MB
- Video Cyber9320(PCI)/1MB + 11.3in.DSTN/800x600x256
- HDD 1.08GB(EIDE)
- Adaptec SlimSCSI(APA-1460)
- PCカードタイプ SCSIカード
- IBM Ehternet Credit Card
- PCカードタイプイーサネットカード
まず、Windows95上でシステムのリソースをチェックします。デスクトップ上のマイコンピュータアイコンの上で右ボタンを押し、プロパティーを選ぶとシステムのプロパティーが出ますので、そこからデバイスマネージャータブを選択すると以下の様な項目が判ります。
こういう時だけはWindows95のシステムプロパティーは便利ですね。
デバイス
I/Oポート
リソースIRQリソース DMA PCMCIAソケット
PCICまたは互換PCMCIAコントローラ
03E0 - 03E1 - - SCSIコントローラ
Adaptec APA-1460 SCSI Host Adapter
0340 - 035F 15 - Ethernetコントローラ
IBM Ehternet Credit Card Adapter II
0120 - 013F 11 - キーボード
106日本語(A01)キーボード(Ctrl+英数)
0060 - 0060
0064 - 006401 - サウンド、ビデオ、
及び
ゲームのコントローラESS ES1688 Audio Drive
0220 - 022F
0388 - 038B
0330 - 033105 01 ゲームポートジョイスティック
0201 - 0201 - - ディスプレイアダプタ
Trident Super VGA
03B0 - 03BB 03C0 - 03DF
- - ポート(COM/LPT)
プリンタポート(LPT1)
03BC - 03BF 07 -
一般のIRDA互換デバイス
03F8 - 03FF 04 -
通信ポート(COM2)
02F8 - 02FF 03 - マウス
スタンダードPS/2ポートマウス
12 - モニター
ラップトップディスプレーパネル(800x600)
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まずはバックアップ
365XはOSその他がプレインストールされており、バックアップメディアが付いていないのでまずはバックアップを取る事にした。今回はDebianをインストールする事が前提なので、多分付属ソフトは使用しないとは思うが万が一Windows95に戻す必要があった場合を考えてだ。TP365Xには標準ではフロッピーしか付いていないので普通ならフロッピーで数十枚を駆使してバックアップを取る必要がある。それが、OSはCreate System Disksであり、付属ソフトはディスケットファクトリーであったりするわけだが、今時そんなフロッピーを何十枚も入れ換えするのなんてやってられないので、なんとか楽にバックアップする方法を考えてみた。
そこで、思いついたのがCD-Rである。手元に最近買ったCarravelのCD-RWライターがあるので、SCSIカードを使用してこのCD-Rにすべてバックアップすれば良いと思った。早速ドライバーやユーティリティーをインストールして手持ちのQlogicのSCSIカードを使用して接続してみた。しかし、どうしても書き込みミスが発生してしまう。しかたなく、会社からSlimSCSIを借りてインストールしてみた所、うまく書き込みが出来た。やはりこの書き込みユーティリティーはアダプテックのカードしか対応していないのかも知れない。まぁ、ユーティリティーはアダプテック製だし、マニュアルにもアダプテックのカードを使用の事と書いているので仕方ないかも知れない。
一応CD-R(実際にはCD-RWだが)にバックアップしたので、今度は起動フロッピーを作成してCD-Rが読めるか確認してみた。ところが、起動フロッピーの場合DOSでしか起動せずSCSIカードを認識してくれないので、CD-ROMがアクセス出来ないのだ。
良く見ると、PC関係はおろかCD-ROM関係のドライバーも一切起動フロッピーに入っていないではないか。うーん、Windows95の起動ディスク作成ってこんなもんなのね、シクシク...
DOS版のPCカードドライバやCD-ROMドライバを所持していなかった為、結局フロッピーを数十枚用意してフロッピーにバックアップすることにしました。トホホ...
Windows95の再インストール
先ほどバックアップしたWindows95ディスクを使用して再度Windows95をインストールします。なぜわざわざインストールするかというと標準でインストールされているWindows95ではハードディスク全てをDOSのパーティションとして切っているため、そのままではDebianがインストール出来ないからです。もちろん、ディスク全部をDebianに割り当てる場合はそんな必要は無いのですが、やはりWindows95が動くとなにかと便利ですからね (^.^; 。そこで、Windows95の起動ディスクでフロッピーから起動した後、セットアップを一度F3で終了してDOSコマンド状態に戻してFDISKプログラムを起動します。そして、プライマリパーティションを一度消してから再度確保する訳です。今回は1GBあるハードディスクのうち300MBをWindows95に割り当てる事にしました。その後、再起動を行いWindows95をインストールし直しました。
Debianをインストールするにはそのインストール元CDが必要になってきますが、最近は雑誌などでもパッケージ一式が付録CDに入っている事があります。そこで、今回は下記の雑誌に付録のCDを利用しました。
発行/レーザー5出版局
発売/(株)五橋研究所
LINAX JAPAN Vol.4
1997 Autumn
ISBN4-900831-33-8
本体価格:1,920円
この雑誌には、Debian-1.3.1(1997.6.20版)が付録のCDに収録されていますので、これ1冊でインストール出来ると思ったからです。(後述するがこれが甘かったんだな、これが)
なお、この雑誌に付録しているCDで初版分だけはCDのプレスにミスがあり、インストール後におかしくなってしまう場合がありますので、御注意下さい。初版分のCDはDisk-1とDisk-2の色が同じオレンジだが、正しく再プレスした分はDisk-1だけがエンジ色に変わっています。
インストールの方法
Debianのインストールには通常はフロッピーイメージをrawrite2でフロッピーに書き込み、そのフロッピーから起動してベースシステムをインストールしてからパッケージをインストールする方法が採用されるが、今回インストールしようとしているマシンがノートタイプでCD-ROMが内蔵されているタイプでは無いため、その方法が使えない。理由は、このベースシステムがpcカードをサポートしていないからだ。そこで、ライセンス的にもWindows95が使える事から、今回はloadlinを用いてDOSのファイルシステムに必要なファイルをWindows95上でCD-ROMからコピーしてからインストールを行う事にしました。
準備
まずはドキュメントを読まなければならないが、そのドキュメントはLinux上からでないと読めないか?というと、そうでもなくきちんとWindows95上からでも読むことが出来る。ただ、CD-ROM上のトップディレクトリではなく幾つか下の階層に潜ったところに有りしかもWindows95上から見た場合ファイル名がちょっとおかしいので注意が必要です。英語版(原文)は CD : Debian¥bo¥disks-i3¥1997_06_¥install.htm
日本語版は CD : Debian¥bo-jp¥disk-i3¥1997_07_¥install_.htmというファイルがあり、インターネットブラウザ(ネットスケープ・ナビゲータやインターネット・エクスプローラー等)で見ることが出来ます。このドキュメントの中にインストールの方法が記述されているので良く読めば判るとは思いますが、今回のケースではいったいどのファイルをDOSのファイルシステムにコピーすれば良いのかが判りにくいと思いますので、以下に簡単にまとめてみました。loadlinはドキュメントにはtoolsディレクトリに有ると書かれていましたがこの付録CDでは何故か下記の場所にありました。
ファイル
場所
目的
resc1440.bin
Debian¥Bo¥Disk-i3¥1997_06_¥
Linuxの起動ディスク
drv1440.bin
ドライバーディスク
base_1_3.tgz
1.3.1基本システム
root.bin
ルートディスク
linux
起動カーネル?
loadlin.exe
dos上で動くローダー
これらのファイルをDOS上のディレクトリ(今回はdebianとします)にコピーします。
(実際にはこの後いくつか必要でした。これは後ほど説明します。)
DOS上からインストール
コピーが終わったら、Windows95上のスタートメニューから終了を選び、ダイアログの中から「MS-DOSモードでコンピュータを再起動する」を選びます。(間違って「コンピュータの電源を切れる状態にする」を選んでしまった場合は、再起動後に画面最上部に"Starting Windows95"というメッセージが出るとすかさず F8 キーを押して起動メニューを出して"Command prompt only"を選ぶと直接DOS状態で立ち上がります。)多分、DOSが起動すると日本語モードになっていると思います(プロンプトのディレクトリ記号が¥の場合は日本語モードですし、もしそれが出ていなくてもDIRして「**バイトの空きがあります」と出れば日本語モードで有ることが判ります)ので英語モードに切り替えます。
英語モードに切り替えるには、usと叩きます。すると画面がクリアされてディレクトリ記号がバックスラッシュ(\)に変わり、DIRを叩くと最後は「** bytes free」と出る様になります。(フォントも変わったでしょう?)
次に、先ほどコピーしたディレクトリに移ってloadlinを実行します。
すると、メッセージが数十行出たあと、[Select Color or Monochrome]という白黒だけのウインドウもどきの画面が出てきます。
C:\>cd debian(cr)
C:\debian>loadlin linux root=/dev/ram initrd=root.bin
カラーの選択
今回はカラーを選択します。(下矢印キーを押して反転カーソルを[Select color display.]に合わせてEnterを押します。(やはりカラーディスプレーですからカラフルな方が嬉しいですからね)すると画面が色付きに変わり、再度 Next の部分が反転しているので、そのままEnterを押します。次にRelease Notesが表示されるので、一通り目を通した後Enterを押します。
キーボードの選択(Configure the Keyboard)
するとDebian GNU/Linux Installation Main Menuと表示され、最初の項目[Next]にはConfigure the Keyboardという記述になっていますので、そのままEnterを押すとSelect Keyboardに移ります。ThinkPad365Xは日本語キーボードが付いているので、本来ならJapanという項目が有ればそれを選択すべきなんでしょうけど、残念ながら無いので、デフォルトであるusのままEnterを押します。(是非早い時期に"Japan(106key)"とうのが入って欲しいものです)
ハードディスクのパーティション(Partition a Hard Disk)
次はハードディスクのパーティションで、Enterを押すとドライブのセレクトになります。365Xでは1台しかハードディスクが無いため/dev/hdaしかリストに出てこないので、そのままEnterを押します。
今回はMS-DOS領域に300MBを使用しているので、Debianには約700MBが使える訳でこれをどのようにパーティショニングするか考えたのだが、これから使おうとするプログラムにどの程度のディスクが必要なのか良く判らないので、ルートとスワップの2つだけに別けて通常のファイルシステムは1パーティションでやってしまうことにした。では、スワップパーティションにはどの程度割り当てれば良いのか?という事だが、Walking The Linuxという書籍によると「メモりが8M〜16MBの場合は30MB〜40MB確保してください」と有ったので多めを見て40MB確保する事にした。従って、今回のパーティショニング設計は以下の様になる。1:Windows95 300MB 2:Debian 660MB 3:Swap 40MB 4:未使用cfdisk 0.8i の画面ではDOSのパーティション(約300MB)と未使用の約732MBが表示されていたので、下カーソル移動キーで Free Space のところに反転カーソルを持っていき、次に右カーソル移動キーで下の反転している[ Help ]という項目から[ New ]という項目に反転カーソルを移動させ、Enterを押すとPrimary/Logical/Cancelの選択になるので、デフォルト[Primary]のままEnterを押します。すると今度はSizeの指定になるので、未使用領域の732Mから40Mを引いた値である692と叩きます。そして、どこに確保するか聞いてくるので、dos領域の直後に置くために [Beginning] を選択します。次に残りをSWAPパーティションとするため、先と同じ要領で新しいパーティションを確保します。サイズは残り全てのサイズが表示されるので、そのまま採用します。
そして、これをSwapパーティションとするため、左カーソル移動キーで[ Type ]を選択して('t'と入力しても構いません)typeに82を答えます。最終的には、次のようなレイアウトになりました。1:Windows95 301.22MB 2:Debian 691.04MB 3:Swap 41.35MB 4:未使用それが終わるとパーティション情報を書き込む必要があるので、左カーソル移動キーで [ Write ]を選択して、本当に書き込んでも良いか?との問いにyesで答えてパーティション情報をディスクに書き込んだあと [ Quit ] ('q'でも良い)で抜けます。
Swapパーティションのイニシャライズ(Initialize and Activate the Swap Partition)
cfdiskが終了すると Installation Main Menu に戻り、Initialize and Activate Swap Partition というフェーズに移ります。Select Swap Partition 画面では/dev/hda3 だけが表示されていますので、そのままEnterを押し進めます。Scan for Bad Blocks ? 等が出てきますがそのままEnterで進めていけば良いでしょう。Swapパーティションは40MBと少ないのですぐに終わります。
Linuxパーティションのイニシャライズ(Initialize a Linux Partition)
次の Initialize a Linux Partition というフェーズもデフォルト(今回は/dev/hda2)のままEnterを押し進めていけばOKです。これは少し時間がかかります。(今回は約4分かかりました)
Rootファイルシステムのマウント(Mount as the Root Filesystem)
パーティションのイニシャライズが終わるとRootファイルシステムのマウントをするか?と聞いてくるので、そのままEnterを押します。
カーネルとモジュールのインストール(Install Operating System Kernel and Modules)
次はいよいよカーネルのインストールに入ります。まず、どのメディアからインストールするか?と聞いてくるので、harddiskを選びます。"h"を叩けばすぐに "[ hard disk filesystem on the hard disk ]" のところに反転カーソルが移動しますので、その状態でEnterを押すとどのパーティションからインストールするか?という画面に変わりますが、今回はDOSは1つのパーティションしかありませんので、デフォルトである/dev/hda1のままEnterを押します。
次に選択方法ですが、listとmanuallyの2つが選べます。どのディレクトリか初めから判っていればmanuallyでも良いのですが、今回はlistを選びインストーラーに探させる事にしました。listを選ぶとハードディスク内を探してresc/drvディスクがあるディレクトリがリストアップされます。今回は1セットしか入れていないので、最初の/instmnt/debianをそのまま採用します。
実はのちに判ることだが、このThinkPadの場合は標準のResc/drvディスクでは正しく動かないのでtecra用のresc/drvディスクが必要だった。
デバイスドライバーの設定(Configure Device Driver Modules)
ここでは、特に設定は必要ないので、すぐにExit(Finished with modules. Return to previous menu.) で抜けます。(本当はpcmciaという項目に心を奪われたのですが、今回使用しているカードの場合どれを採用してよいのか判らなかったので...)
ネットワークの設定(Configure the Network)
ここでは、Host nameやnetworkを使うか?等の設定がありますので、次の様に設定します。
問い
デフォルト
設定
Host name
debian
luna
use a network
Yes
←
Domain name
ブランク
home
IP Address
192.168.1.1
192.168.0.10
Netmask
255.255.255.0
←
Broadcast Address
192.168.0.255
←
there a Gateway
YES
←
Gateway Address
192.168.0.1
←
Locate DNS Server
own DNS server
←
network interface
eth0
pcmcia
Baseシステムのインストール(Install the Base System)
ここでもカーネルとモジュールのインストールと同様 harddisk を選択し、listから/instmnt/debianを選びます。すると、base1_3.tgz を展開しながらベースシステムが組み込まれます。
Baseシステムの設定(Configure the Base System)
最初に時間帯(Timezone)の設定を行います。日本の場合"Japan"(Jは大文字)を入力します。次に Is your system clock set to GMT (y/n) [y]? と聞いてくるので、これには"n"を答えます。ここで、"y"を答えてしまうとWindows95の時に時間が狂ってしまうとか...
起動設定(Make Linux Bootable Directly From Hard Disk)
ハードディスクから起動するための設定ですが、これを設定してしまうとWindowsが起動しなくなるのですが、起動しなくなってもWindows95の起動ディスクでフロッピーから起動させてfdiskで95のパーティションをアクティブにして"fdisk /mbr"とすると元に戻すことが出来ますのでEnterを押してこのまま進める事にします。続いてCreate Master Boot Record?とMake Linux the Default Boot Partition?という問いが有りますが、共にYESと答えます。
ブートフロッピーの作成(Make a Boot Floppy)
新しい2HDフロッピーをドライブに入れてboot floppyを作成します。フロッピーにはFormatしてからコピー作業を行うため、事前のフォーマットの必要はありません。このフロッピーはハードディスクからの起動が出来ない様な時の為に置いておきましょう。
再起動(Reboot The System)
上で作成したブートフロッピーをドライブから抜いてEnterを押します。すると、再度リブートしてよいですか?という質問が出て、これにEnterを答えると自動的にリブートがかかり、ハードディスクからLinuxシステムが起動します。
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第3版
1998.02.11 更新(文章の言い回しと起動設定を一部変更) |