剱谷気象観測所跡

阪急バスの有馬行きに乗って奥池のバス停で降りると、このあたりは標高が500メートルほどあるため、夏でも涼しくあたりは赤松の林に囲まれて会社の社宅や住宅が建ち、明るい風景が広がっています。奥池のそばのユース・ホステルの建物に向かって右の道をたどり、第二奥池から南へ通じる道を進むとイモリ池に出ます。その東側の坂道を行くと広場に出ます。広場の右に鉄の骨組みで支えられた地上17メートルになる木造の展望用の小屋が造られています。これが「剱谷気象観測所」の跡で六甲山の雨量や温度、風の方向や速さの調査と山火事の見張りなどを行っていた所です。この建物は昭和10年3月に完成し、池野良之助(いけの・りょうのすけ)さんが25歳の時にこの観測の仕事につき38年間つとめました。剱谷の緑を守って38年「人間灯台」と呼ばれた池野さんの「日誌」には様々な出来事が記されていました。

剱谷(けんたに)

芦屋側を「剱谷」、西宮側を「剣谷」と書く。標高約580メートルであるが、565.6メートルの立会峠の頂に三角点があり、ことばの調子をあわせて、通称「ゴロゴロ岳(雷岳)」と呼ばれている。